雑記 2022.12.31(大晦日)

現在、2022年の大晦日。あまりに見るテレビがなさすぎてびっくりしている。大晦日くらいは普段そんなに見ないテレビもだらだら点けておいて家族団らんに加わっている自分だけど、今日ばかりはさすがに無理だった。何も見るものがない(=やることがない)。

 

こういう特殊な日の自分のスタンスは中学生ぐらいから変わっていないので、世間の方が一方的に変わったのだと思いたい。まあテレビの番組なんて時代とともに変わって当然なんだけど、せめて大晦日くらいはかつてのテレビ全盛時代の輝きを留めておいてほしいもんだ(紅白もちらっと見たけど、あの内容を一家そろってぶっ通しで見ていられる家庭もそうそうおらんでしょ)。

てなわけでせっかくの大晦日の夜にいつも通りのことをするだけなのもアレなのでブログを書こうとした次第。今日のテレビへの失望度合いが大きすぎて前置きが長くなったが今日書くことはそんなに大した内容ではないので、さくっと書いちゃいましょう。

 

あらたまって言うことでもないけど、最近まったくブログを書けていない。本はそこそこのペースで読んでいるので、書くネタに困っているわけではないにもかかわらず。

この3月でブログ立ち上げてから2年経つけど、当初企図していた目的は果たせていない(というか自分が果たそうとしていない)し、ここいらでこのブログのあり方を今一度考え直してみたい。

 

意図に反してブログが書けていないのには相応の原因があるはずで、そうであるのならばそれをフォローできるやり方に変えていくべきではないのかと。

 

まあ何にせよ自分自身がもうちょい殻を破って変わろうとしなければ事は動かないかな。

 

晦日に暗い話も似合わないし、このくらいで終わろう。それではよいお年を

綾辻行人『黒猫館の殺人』(感想)【再読】

読書メーターの方も始めてみたけど最近読みのペースが落ち気味な新町です。

 

www.amazon.co.jp

 

今日は再読。綾辻行人館シリーズは特大ボリュームの「暗黒館」を除いて「びっくり館」までは全部読んでる(すなわち、暗黒館と現状最新刊の「奇面館」以外全部)。せっかくなので各館についてざっくり振り返ってみよう。

 

十角館…内容は忘れようがない。多分初めて読んだ叙述らしい叙述。むろん自分の中での評価も揺るぎないものだが、ことさらに「あの一行」のインパクトを喧伝する声が多くて、「××です」の後も何かあるんじゃないかと思って不必要に慎重にページをめくっていった記憶が

水車館…内容はほとんど覚えてないが、十角館とはまた違った本格路線で、衝撃のデビュー作と遜色のない満足感を覚えたはず

迷路館…よくシリーズで十角館と並び称されている印象。実際に読んでみてその世間の声に疑念は抱かなかったが内容はまったく覚えていない。

人形館…高校時代に読んだ時は「こんなのが読みたかったんやないんや!」となったけど、今改めて読んだらまた見方も変わるのかも知れない。

時計館…だてに上下分冊にはしてないなという感じで、十角館を凌ぐ満足感を得たはず。メイントリックに感服したんだと思う。でも恥ずかしながらその詳しい内容は覚えてない(こんなんばっかや)

びっくり館…話のあらすじしか記憶にない。館の雰囲気はなんとなく覚えているが。当時の自分が下した評価も推して知るべしか。

 

さて主題の「黒猫館」ですが、読んだのは2014年、高1の時ですな。たしかシリーズの順番を完全に無視して十角館の後に読んだ。理由は単純明快で、完全なる「ジャケ買い」(CDの方は買ったことないですけど)。新装改訂版以降の表紙を手がけてる人は綾辻さんの友人の画家らしいけど、それぞれの館にマッチしたテイストでなかなかいい味を出している。この黒猫館はタイトルだけじゃ中身がよくわからないのもあって、ついついイラストの瀟洒だけど得体の知れない館に惹かれて手を伸ばしちゃったのかな。順番を無視したせいで「鹿谷門実?十角館の時の人は?」となったのも今は昔。

 

今回は再読なのであらすじとか話の内容は触れずに、感想とこの本に対して思うことを簡単に書きます。

この「黒猫館」だけど、世間的な評価では館シリーズの大作と大作の間に挟まれた小休止的な作品という見方が強いっぽい。まあ実際のところ話のボリュームも物語のスケールも前後2作品に比べて小ぢんまりとしてはいるので妥当ではあるが、しかし僕はこの話がけっこう好きだ。

理由はいくつかあるにしても、極みつけはやはりメイントリック。ミステリー読みたての初読時は伏線を拾う努力を完全に放棄(実はこの姿勢自体は今も変わらない)していたわけだが、今回改めて読んでみて作者本人があとがきで語っている通りの異常なまでの伏線の多さに感心してしまった。でもどれだけ伏線が多くてもあからさまだったとしても、それを補って余りあるトリックのインパクトだと思うね。こういうのがいいんだ。現実離れしててもいいんだよ。ミステリーだけがそういう世界を創り出せるんだから。それとミステリーの王道の手法だけど、手記と現実世界の交互展開も上手い。そしてこの手法が僕は大好物だったりする。

 

 

 

 

 

(以下ネタバレ含む)

 

今回の再読まで氷川の殺人のくだりは完全に忘却していたのだが、まあやはりこれまでの5作品と比べるとチンケな印象は否めない。

しかし逆に割り切ってメイントリックのインパクトにステ全振りしてるからこそ、一つの物語として洗練された、まとまりのある作品に仕上がってるんじゃないかと思う。

あまり細かく書くとメイントリックに触れちゃってややこしくなるから避けるけど、結局のところ僕は黒猫館のすべてが好きということなんだろうね。

 

「ミステリーの神髄をコンパクトにまとめて、手軽に驚きを味わえる氏の隠れた秀作」という評価にまとめて『黒猫館の殺人』の再読感想を終えたい。

 


 

「暗黒館」挑戦のタイミングはここ何年もずっと伺いつつも踏み切れずにいる。上述の通り僕は館シリーズに関して記憶喪失を起こしすぎ(十角・人形も結末に至るまでの部分は相当あやしい)なので、暗黒館の手前までを復習し終えた後で挑戦とした方がタイミングもはっきりしてベストかも。

折原一『灰色の仮面』(感想)

最近 日本も世界もあまりにろくな出来事がないから、ここのところ新聞やニュースにほとんど目を通してなかったんだけど、先日たまたま個人的にスーパーエポックメイキングなニュースを目にしてしまった。

 

 

マジか。相棒は中1(2011)の時に夕方の再放送からハマって、甲斐期の途中まで追っかけてた。相棒に出会った2011年当時、本放送では神戸時代のラストだったけど再放送は亀山時代のエピソードがほとんどだったから、やっぱり自分にとって杉下右京の相棒といえば真っ先に浮かぶのは亀山薫なんだなあ。

4代目の7年間がすっぽり抜け落ちてるけど、あの亀山薫が戻ってくるなら最初の3話くらいは見てみたいな。シーズンの開始は昔と変わらず10月とのこと。先の楽しみが増えそう。

 

さて、今日は読んだ本の感想を書きます。

 

叙述もので有名な折原一の『灰色の仮面』。だいぶ初期の作品。事実、いま講談社文庫から出てる折原作品(他社で再文庫化されてたり、後に改訂版が出たものは除く)の中では最も初版年が古いので、入手手段も限られるし、知名度もそんなに高くないと思われる。

 

あらすじを簡単に紹介

物書きの仕事でその日暮らしの生活をするヘタレ男が無駄な正義感から、たまたま目撃した助けを求める女の声に応じて女のいたマンションの部屋にやって来ると、女は死んでいた。その後 間髪入れずに死んだ女の同居人が帰ってきて男は犯人と間違われてしまい、さあ大変。男は何とか現場のマンションから逃走し、自宅のアパートに戻ってくることに成功。男は警察の目を盗みつつ自ら事件の真相究明に乗り出すも、それは同時に影に潜む真犯人との戦いの始まりでもあった…

 

まあざっとこんな感じになる。

ところで僕が思う折原作品の魅力は、氏が得意とする叙述トリックが生み出す「だまされる快感」以外にも、「単純に読み物として面白い」という点も当てはまる。

基本的に登場人物が探偵や警察ではなくただの素人なので、感情移入もしやすく、まったり読める。その一方で、素人のくせにやたらおっかない案件にばかり巻き込まれるので、スリリングな展開で読者を飽きさせない。

 

で、この作品だけど、まず主人公の男がヘタレの多い折原作品の登場人物の中でもトップクラスにヘタレ。まだ氏の作品を完全読破しているわけではないが、これまで読んだものの男主人公の中では断トツである。

ほかのヘタレはまだ感情移入によって応援したくなったりして、作品にいいアクセントを添えてくれるものの、こいつの行動は率直に言ってイラつくことが多かった。

 

サスペンスの読み物としての評価は、上でさんざんディスった主人公のヘタレ具合に目をつむれば及第点です。真犯人の魔の手から逃れつつ追っかけっこみたいな展開は折原作品の有名どころでは他にないんじゃないかな(『ロンド』は似てるけどちょっと違う)。

 

肝心のオチだけど、紹介文にある「最後の1行まで真犯人がわからない」っていう文言は嘘ではない。嘘ではないけど、他の名の知れた初期作品と比べるとラストのインパクトにはだいぶ欠ける。はっきり言って重版がかからないのも納得のできである。過度な期待はせず、氏の他作品とは一風違ったホラー要素がやや濃い目のサスペンス読み物と割り切って読むべきでしょう。

 

ミステリーの感想をネタバレなしで書くのは難しいけど、あったらあったでまた色々と迷走しそうな気はする。

折原さんの小説は今後も読んでいくと思います。まずは更新のペースを上げなくては。ではでは。

復帰

お久しぶりです。隔週土曜勤務の対価としてもらっている夏休みも残り1週間あまりです。

 

それはそうと約8ヶ月ぶりの更新………? さすがに空きすぎだろ。

 

戻ってきたのには当然理由があるわけですが、それは前記事で触れた資格試験をようやく倒したからです。前記事の言い訳で「向こう3ヶ月は」とか言ってたけど、優に半年以上かかりました。繁忙期は勉強に手がつかなくなるのはわかっていたはずなので、宣言どおりに短期集中でやらなかった自分が悪すぎますね。まあ結局は夏休みを使って短期集中で終わらせたんですが。

 

ちなみに資格試験というのは簿記の2級試験のことです。ブログの更新が滞るほど思いつめるような難関資格かというとそうでもないんですが、重いタスクを背負っていると行動範囲が狭まるのは自分の性分なので仕方なし。少なくとも夏休み中はかなりの時間をこれに割いてそれなりに語れることもあるので、気が向いたら記事にしたいと思います。

 

さて、8ヶ月のブランクを埋めるためにも趣味の近況をざっくり語っていきたい。

 

端的に言うと、小説を読んでいる。基本全部ミステリー。新しく本を買うのと、手元にあるものの再読と両方だけど、今のところは前者の方が圧倒的に多い。

 

まあ何というか、これが一番楽しいし自分に合ってる。いつまでに読まなきゃならんってもんでもないから退勤後の時間を分割してあてられるし、それなりに時間もかかるものだから暇を持て余すこともない。あと金も大してかからない。

 

1年前の記事では「小説を読むのが本当の趣味とは思えない」みたいな卑屈なことを言った気がするけど、結局巡り巡って同じ場所に戻ってきたんだなあと。

中3ぐらいから周りの人間に乗っかる形でアニメやら漫画やらに手を出してきたけど、やっぱり自分が好きでのめり込んだものでなくちゃ長続きはしない。現状 漫画はそこまで読みたいものはないし、アニメにいたっては見る術がない。本当に琴線に触れるものを見つけたら見るくらいでいいかな。

 

読んだ本の感想なんかも共有していきたいんだけど、どういう形でやるのがベストなのかちょっと決めあぐねている。読書メーターとかも使ってみたいんだけどね。直近で読み終えたのを第1号としてアップする前に考えておきます。

 

今回はこの辺で。ではでは。

2022年来たる

今日は元日。

 

正月は不思議とすがすがしい晴れやかな気分になる。大晦日から元日にかけて空気ががらりと変わるあの雰囲気が何とも言えない。好きな季節が冬なのも、冬が好きというより年末年始が好きなだけなのかも。おまけに今の職場は年末年始の休みが普通の会社より長くもらえそうなので、今後もこの趣向は続きそうだ。

 

しかし…

そんな気分とは裏腹に、久々に開いたブログのページには「この広告は、90日以上更新していないブログに表示しています」との不穏な文字列、最後にアップされた記事の日付はまさかの「9.4」…

 

はい、というわけで実に3ヶ月ぶりのブログ更新です。まずはそうなった理由と、その間何をしていたのかを白日のもとにさらしつつ、新年一発目の記事としたいと思います。

 

この3ヶ月くらいは、仕事とは別のとあるタスクに追われていました。これが何なのかというと、当ブログにおける「伏せられたる趣味」の一環のことなので多くは語りません。

まあこのタスクがそんなに大変だったのかといわれるとそんなでもなかったんですが(ラストの3週間くらいは本当にしんどかった)、自分は何かに追われてるとほかのことがおろそかになりがちなので、ブログの更新も鳴りを潜めていたわけであります。とはいえ上述のとおりラストスパートの時期以外はその他のこともそれなりにしていたわけで、それを本邦初公開。

 

①海外サッカー(ついにDAZN契約)

遊戯王(お金は使わない)

③家にある既存の漫画を片っ端から読む(特にコナン)

 

大まかにいうとこんな感じかな。

 

①は夏の五輪が個人的に熱かったので自然な流れではある(といっても契約したのは父親で自分はそのおこぼれに預かっているだけだが)。しかしやっていることはハイライトの視聴とニュースアプリで結果やトピックを追うことぐらい。DAZNユーザーとなった以上これだけだと少々もったいない気もするが、正直代表レベルの試合でも90分フルで試合を見るのは割としんどいことだと思っているので、社会人となった今ではハイライトが限界なんですわ(まあ自分は一銭もお金落としてないのでそんなに気にすることでもないが)。一応リバプールを応援してるので、リバプールの試合くらいはフルで見たいが何かと時間がない。ただ推しているチームがあるとよりサッカー熱は高まるし、何だかんだで海外サッカーという話のネタを保有できるのは大きいので、少なくとも今季終了までは追い続けたい。

 

②は当ブログで初めて出す話題なので多く語りたいところだが話すと長くなるので、「トレカの話」という形でいずれまとめて別記事にしたいと思います。ひとつ言えるのは、遊戯王wikiを漁るのは意外と面白いということ。

 

③は文字通りそのまんま。ちなみにコナンは50・60巻台の一部が欠けているのを除いて94巻までは全部家にある。新たに漫画買うのもおっくうだったので始めてみたこのムーブメントだが、やはりコナンは歴史が長いだけあって休日の暇つぶしにかなり役立った。今は50~53巻のブランクゾーンにぶち当たり、当該部分を新品で買うかどうかで迷っているので49巻までで止まっている。まあいずれ買うとは思いますが。

先日発売された大台突破の100巻が何やら面白そうなので、早く家にある分は(ブランク部分も含めて)さっさと片づけて新刊まで追いつきたいところ。

 

(以下100巻の内容をふまえてややネタバレ)

ところでコナンもドラえもんのアニメのような感覚で続くことが当たり前みたいな認識になっちゃってるけど、ジンより格上のナンバー2がコナン陣営のすぐそばにいたっていうのは冷静に考えるとすごいことだよな。着実に物語の終局に近づいてる。まあ今の連載ペースと色々話の風呂敷を広げすぎたことを考えると、どう短く見積もってもあと5年はかかりそうだが。

 

コナンも色々と思い入れのある作品ではあるので、いずれ別記事でちゃんと語ってみたいね。

 

以上、新年の挨拶(?)と直近3ヶ月の簡単な振り返りでした。前記事に「更新がなかった1ヶ月の間うんぬん」というくだりがありますが、夏休みは特にこれといって何もしてなかったので割愛。

 

さて、新年の抱負は特にないので、最後に今後の当ブログについて少々語って新年一発目の記事を締めたいと思います。

結論からいうと、今後も頻繁なブログ更新はきつそう。なぜかと言えば向こう3ヶ月は今年度中に取らなあかん資格の勉強に追われるから。しかもこれが無事に終わったとしても、今度は年度明けの超絶繁忙期に突入する。2年目だから去年より残業も格段に増えそう。色々とやってみたい・手を出してみたいことはあるんだけどね。

逆に繁忙期は仕事が忙しいからこそ余暇の時間を充実させる試みはしてしかるべきなはずなので、まずは資格試験を確実に倒したい。

 

というわけで煮え切らない締まりではありましたが、今年もどうぞよろしく。

 

P.S. 結局新年早々寝落ちして元日中には書き上げられなかった。

雑記 21.9.4

今日久しぶりに近所のコンビニに振り込みに行ったら、昔からいる顔なじみの店員が知らんうちに押し売りするようになっててちょっと面白かった(お茶とか肉まんとか)。

 

更新がなかった1ヶ月の間何してたのかとかは追々話すとして、とりあえず上述の珍エピソードを報告したかったのでアップ。

ネタはある(と思う)ので、更新の方もちゃんとやっていきます。

 

連覇ってすごいねというお話

このブログ名、考えたときはネーミングセンス皆無の自分にしてはよくやったなあとか思ってたけど、意外とブログ名に「備忘録」って入れてる人が多いことに今さら気づいて大いに凹んでいる。

 

スペイン戦見ました。多くは語りません。次勝ってメダルを獲ってほしい。それだけ。

前回メダルを獲ったときの対戦相手で縁起もいいはず(今大会再戦というのが少し気になってしまうが)だし、これが最後だと吹っ切れて全力で。

 

さて、今日の本題。最近の記事の内容からするとなんかすげえ五輪に沸いてる奴みたいに見えるかもだけど、実際は男子サッカーを毎試合見てるのと、リビングのテレビでなんかやってたら釣られて見るくらい。観戦より、結果とかハイライトをチェックして五輪に沸く世間の雰囲気を楽しんでる感じなのかもしれない。

ただ数日前に一つどうしても気になる種目があったので、それだけはちゃんと正座して見てた。その種目とはレスリングの男子グレコローマン130kg級。なぜ注目したかというと、この種目金メダル候補のミハイン・ロペスに、過去に数人しか達成していない「オリンピック個人種目4連覇」がかかっていたから。こういうスポーツの記録が好きな僕は大会前から4連覇が果たされるのか気になっていた。といってもレスリングの試合をまともに見たことなんてないので、ある程度グレコローマンのルールを頭に入れて視聴した。

実際に見てみると、展開はスピーディーだし、1試合あたりの時間は短いからもし膠着しても観戦に飽きることはないしで、普段競技を知らない人がこういうビッグイベントのときだけ見るぶんには観戦に適したスポーツだなと思った。

決勝の結果はロペスが貫録の圧勝で4連覇達成。38歳のプレーとは思えんわ。年季の差っていうのともまた違った強さだった。

 

今回のロペスのように過去の五輪で個人種目4連覇を達成した「とされる」選手は調べてみたところ以下のとおり。

 

エルブストロム(1948~1960) セーリング

アル・オーター(1956~1968) 陸上 円盤投

カール・ルイス1984~1996) 陸上 走幅跳

エインズリー(2000~2012)  セーリング

フェルプス(2004~2016)   競泳 200m個人メドレー

伊調馨(2004~2016)     女子レスリン

 

「とされる」と濁したのは、情報媒体によって個人種目4連覇達成者の面々にバラつきがあるから。エルブストロム、オーター、ルイス、フェルプスはどの媒体でも名があげられているが、2000年シドニー大会だけ優勝した種目が異なるエインズリーは対象外としている媒体の方が多いし、2016年リオ五輪で新設された階級に移った伊調馨も対象外の場合がある(もちろん日本のメディアは例外なく4連覇として扱っている)。

連覇の確たる定義なんて存在しないだろうから、「種目」に留めるか「競技」まで拡大するかはメディアの解釈しだいの玉虫色になっているようだ。個人的には種目や階級の変更が多いような競技は、「競技」まで拡大して「○連覇」としてあげても特に問題ないと思う。セーリングレスリングなんかは種目・階級が違ったとしても、陸上の走幅跳走高跳みたいな違いは生まれないわけだし。

まあこの問題も「個人種目4大会連続金メダル」とすればすべてあっさり解決するんだけど、長ったらしいし「4連覇」の方が簡潔にすごさが伝わるからメディアとしては悩みどころなのだろう。その点、ロペスは気兼ねなく4連覇といえるからマスコミも表現に思慮する必要がなくて楽だろう。つってもキューバ人であるロペスの偉業を報じてる日本のメディアはまだそんなにないけど。

 

表現の違いこそあれ、10年以上ずっとトップに立ち続けてきたこの人たちがめちゃくちゃすごいことに変わりはない。次のパリ大会もほかの誰かの4連覇、そしてありえるかもしれない5連覇を期待して待ちたい。